御池通シンボルロード アート空間創生事業

 御池通は祇園祭や時代まつりの巡業ルートとしても知られる、京都を代表する道路である。京都市ではこの道路をシンボルロードとして位置づけ、アート空間創生事業等により総合的に整備を行った。
 本業務は、御池通アート空間全体のプロデュースを行った(株)アートフロントギャラリーから委託された、第2次作品(中央分離帯作品)の設計及び意匠監理業務となる。作家のデザインした意匠図に基づき、現地諸条件との調整を図りながら設計を進め、制作工事にあたり(株)アートフロントギャラリーの下で意匠監理を行った。


コンセプト
 平安京造営に際し、歴代天皇が遊宴を催したり、疫病流行の際、退散祈願の場所となった神泉苑に代表される庭園の池(御池)とそれに通じる道としての御池通にちなんで、作者は「island-lake(島/中央分離帯=池)」つまり、「水の庭」をテーマとしてこの作品を構想した。
 「京都」の庭は、背景を効果的に使う借景とあわせて、砂や石を湧泉や深山などに見立てて造園したとされる。この作品を構成する要素は、それぞれ東山=土、 水盤=水、波=空気、光=星、列柱=水辺の植物というように「自然物」の象徴として表現されている。((株)アートフロントギャラリー提供)
作品概要
 池及び両端憩の広場2カ所、モニュメント柱51本、噴水36基が配置されている。モニュメント柱には青色発光ダイオードが設置され、夜間は光の彫刻を楽しむことができる。また、日中は噴水が池の両端から中央に向かいアーチをつくり、御池通を華やかに演出する。


プロデュース/元請   (株)アートフロントギャラリー
作家          ピオトル・コヴァルスキーPiotr Kowalski氏(マサチューセッツ工科大学 芸術・科学顧問)(故人)


所在地:京都府京都市
発注者:京都市/(株)アートフロントギャラリー
種別:アート作品
業務区分:設計/監理

 

 


photo/畠山崇